ご依頼の経緯
T様(30代・男性)は15年ほど前、勤務先で上司からパワハラを受けたことがきっかけで、精神的に不調をきたすようになりました。心療内科を受診し、「うつ病」と診断。その後、休職と復職を繰り返しながら体調は悪化していき、最終的には退職を余儀なくされました。現在は就労できない状態が続いています。
家族の支えで日常生活を送っているものの、「また働ける日は来るのか」と将来への不安に押しつぶされそうになっていたといいます。生活のため求職活動も試みましたが、体調が安定せず、継続が難しい状態でした。そのような中、ケースワーカーから「障害年金」という制度があることを教えられたT様。ご自身で調べようにも情報が多く、手続きも煩雑でとても自分一人では進められないと感じ、インターネットで実績のある専門家を探し、当事務所にご相談いただきました。
担当社労士のコメント
今回のように、初診日が約15年前と非常に古い場合は、医療機関の記録が残っていないことが多いため、初診証明の取得に苦労するケースが少なくありません。しかし、T様は最初の受診から現在まで同じ医療機関に通い続けていたため、初診の証明は問題ありませんでした。
一方で、障害認定日の時点ではT様がまだ就労しており、医師からも「症状は比較的軽度」との診断を受けていたため、認定日での遡及請求は困難と判断しました。そこで、当事務所では「事後重症請求」という現在の状態に基づいた請求方法を選択しました。
まず行ったのは、現在のT様の日常生活についての詳細なヒアリングです。T様は外出が難しく、通院以外はほとんど家にこもる日々。感情の起伏が激しく、不安に駆られると薬を過剰摂取してしまうこともあり、常にご家族の見守りが必要な状態でした。ご自身での買い物や家事もできず、生活のあらゆる場面で支援が欠かせない状況でした。
これらの状況を当事務所で詳細にまとめ、報告書として主治医に提出しました。医師もその内容を踏まえて診断書にT様の状態を的確に反映してくださいました。
結果として、障害厚生年金2級が認定され、年額で約120万円の受給が決定しました。
お客様からのメッセージ
最初は何から始めればいいのかもわかりませんでしたが、みのり社労士事務所さんと準備を進めていく中で、「一人じゃないんだ」と感じることができました。
障害年金が決まったことで、気持ちの面でとても楽になりました。これまでは「早く働かなきゃ」と焦ってばかりでしたが、今は無理せず治療に取り組みたいと思います。
※プライバシー保護のため、一部内容を変更・加工して掲載しています。
