ご依頼の経緯
O様(30代・男性)は職場での異動をきっかけに、環境の変化や人間関係による強いストレスを感じるようになり、不眠や食欲不振の症状が出始めました。精神科を受診した当初は適応障害と診断され、治療を続けていましたが、診察や生活の中での様子から、徐々に発達障害の傾向が明らかとなり、最終的に広汎性発達障害と診断されました。
現在、O様は障害者雇用にて就労していますが、不注意によるミスや対人コミュニケーションの苦手さ、生活面での困難が続いており、仕事にも大きな影響が出ていました。ご本人は、自身での手続きには不安があり、特に「診察ではうまく自分の状況を医師に説明できていない」と感じており、障害年金の申請(請求)を専門家に任せたいとのことで、当事務所へご相談いただきました。
担当社労士のコメント
まず、O様に丁寧なヒアリングを行い、幼少期からの様子を詳細に伺いました。忘れ物が多く、叱責されることが多かったことや、学校生活・家庭内での不適応など、当時の状況を具体的にヒアリングしました。成人後も、職場での注意・苦情の繰り返し、不注意によるミス、さらには車の自損事故を複数回起こしていたことが判明。「社会生活における著しい困難さ」が一貫して続いていることを文書に落とし込みました。
日常生活面では、片付けやゴミの分別ができず、家では母親や兄弟のサポートを常に受けている状態でした。こうした家庭内での支援の実態も文書化し、医師への報告資料として提出。診断書にも実情を反映してもらえるよう工夫しました。
また、O様は現在、障害者雇用として働いており、周囲から配慮を受けながら勤務をされています。しかし、配慮があるにもかかわらずミスが多く、業務の習得に非常に時間がかかること、仕事内容の変更に対応できないこと、指示の理解や実行が難しい場面が多いことがあり、職場での安定的な勤務が困難であるという実態も確認されました。これらの情報も、障害による就労困難の具体的な根拠として書類に反映しました。
O様はコミュニケーションに不安を抱えておられたため、当初からメールでのやり取りを中心に、安心できるペースでの対応を重視しました。
その結果、障害基礎年金2級(年額83万円)が認定されました。
お客様からのメッセージ
「物覚えが悪く、同じことを繰り返し聞いてしまったのですが、その都度丁寧に返答してもらえて安心できました。自分ではとても手続きできなかったので、お願いして本当によかったです。」
※プライバシー保護のため、一部内容を変更・加工して掲載しています。
