障害年金の基礎知識

障害年金の障害認定基準とは?等級の考え方と判断のポイント

  • 投稿:2026年02月18日

障害年金には1級・2級・3級があると聞きましたが、自分がどれに当てはまるのか、全然イメージができなくて…。

相談者

相談者

多くの方がそう感じます。
障害年金の等級は、単に病名や検査結果だけで決まるものではありません。

社会保険労務士梅川 貴弘

社会保険労務士
梅川 貴弘

じゃあ、何を見て判断されるんですか?

相談者

相談者

常生活や仕事にどれだけ支障が出ているかを、診断書や等級表をもとに総合的に判断します。
まずは、障害等級の基本的な考え方から整理してみましょう。

社会保険労務士梅川 貴弘

社会保険労務士
梅川 貴弘

障害認定基準とは

障害年金の審査は、「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」に基づいて行われ、これには、障害の状態がどの程度ならば、何級に該当するかが定められています。

障害の程度に応じて、1級、2級、3級、そして一時金として支給される障害手当金の区分があります。ただし、病名だけで等級が決まるわけではなく、実際にどれだけ日常生活に支障があるかが評価の中心になります。

なお、障害等級という言葉は「障害者手帳」にも使われていますが、障害年金と障害者手帳はまったく別の制度です。障害年金とは審査基準が異なりますので、混同しないよう注意しましょう。

1級
他人の介助を受けなければ日常生活のことがほとんどできないほどの障害の状態です。
身のまわりのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動はできない方(または行うことを制限されている方)、入院や在宅介護を必要とし、活動の範囲がベッドの周辺に限られるような方が、1級に相当します。
2級
必ずしも他人の助けを借りる必要はなくても、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができないほどの障害です。
例えば、家庭内で軽食をつくるなどの軽い活動はできても、それ以上重い活動はできない方(または行うことを制限されている方)、入院や在宅で、活動の範囲が病院内・家屋内に限られるような方が2級に相当します。
3級
労働が著しい制限を受ける、または、労働に著しい制限を加えることを必要とするような状態です。
日常生活にはほとんど支障はないが、労働については制限がある方が3級に該当します。

(引用元:日本年金機構「障害年金ガイド」)

ご注意ください

3級は障害厚生年金にのみ認められています。
つまり、初診日に厚生年金に加入していた方が対象です。障害厚生年金の方が、障害基礎年金よりも等級の幅が広く設定されています。

なお、精神疾患による障害等級の判断は、日常生活能力や対人関係、就労状況などを総合的に見て判断されます。精神疾患における障害等級の考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

障害等級表

障害の程度1級

「国民年金法施行令別表」より抜粋。

  1. 次に掲げる視覚障害(※1)
    イ.両眼の視力がそれぞれ0.03以下のもの
    ロ.一眼の視力が0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの
    ハ.ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼の1/4(※2)視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつ1/2(※2)視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの
    ニ.自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの
  2. 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
  3. 両上肢の機能に著しい障害を有するもの
  4. 両上肢の全ての指を欠くもの
  5. 両上肢の全ての指の機能に著しい障害を有するもの
  6. 両下肢の機能に著しい障害を有するもの
  7. 両下肢を足関節以上で欠くもの
  8. 体幹の機能に座っていることができない程度又は立ちあがることができない程度の障害を有するもの
  9. 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
  10. 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
  11. 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

(※1)視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する。
(※2)1/4および1/2の1はローマ数字表記。

障害の程度2級

「国民年金法施行令別表」より抜粋。

  1. 次に掲げる視覚障害(※1)
    イ.両眼の視力がそれぞれ0.07以下のもの
    ロ.一眼の視力が0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの
    ハ.ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼の1/4(※2)視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつ1/2(※2)視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの
    ニ.自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
  2. 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
  3. 平衡機能に著しい障害を有するもの
  4. そしゃくの機能を欠くもの
  5. 音声又は言語機能に著しい障害を有するもの
  6. 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの
  7. 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの
  8. 一上肢の機能に著しい障害を有するもの
  9. 一上肢の全ての指を欠くもの
  10. 一上肢の全ての指の機能に著しい障害を有するもの
  11. 両下肢の全ての指を欠くもの
  12. 一下肢の機能に著しい障害を有するもの
  13. 一下肢を足関節以上で欠くもの
  14. 体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの
  15. 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
  16. 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
  17. 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

(※1)視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する。
(※2)1/4および1/2の1はローマ数字表記。

障害の程度3級 (厚生年金保険のみ)

「厚生年金保険法施行令別表第1」より抜粋。

  1. 両眼の視力がそれぞれ0.6以下に減じたもの(※1)
  2. 1眼の視力が0.1以下に減じたもの(※1)
  3. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  4. 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの、ゴールドマン型視野計による測定の結果、1/2(※2)視標による両眼中心視野角度が56度以下に減じたもの又は自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が100点以下若しくは両眼中心視野視認点数が40点以下に減じたもの
  5. 両眼の調節機能及び輻輳ふくそう機能に著しい障害を残すもの
  6. 1耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの
  7. そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの
  8. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  9. 脊柱の機能に障害を残すもの
  10. 一上肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
  11. 一下肢の3大関節のうち、1関節に著しい機能障害を残すもの
  12. 一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
  13. 長管状骨に著しい転位変形を残すもの
  14. 一上肢の2指以上を失ったもの(※3)
  15. 一上肢のひとさし指を失ったもの(※3)
  16. 一上肢の3指以上の用を廃したもの(※4)
  17. ひとさし指を併せ一上肢の2指の用を廃したもの(※4)
  18. 一上肢のおや指の用を廃したもの(※4)
  19. 一下肢の第1趾又は他の4趾以上を失ったもの(※5)
  20. 一下肢の5趾の用を廃したもの(※6)
  21. 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
  22. 精神又は神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

(※1)視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する。
(※2)1/4および1/2の1はローマ数字表記。
(※3)指を失ったものとは、おや指は指節間関節、その他の指は近位指節間関節以上を失ったものをいう。
(※4)指の用を廃したものとは、指の末節の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
(※5)趾を失ったものとは、その全部を失ったものをいう。
(※6)趾の用を廃したものとは、第1趾は末節の半分以上、その他の趾は遠位趾節間関節以上を失ったもの又は中足趾節関節若しくは近位趾節間関節(第1趾にあっては趾節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。

(引用元:障害等級表|日本年金機構

障害年金の「診断書」の種類

障害年金の等級認定において、最も重要な資料が「診断書」です。
診断書は、障害の種類ごとに様式が分かれており、傷病や障害の内容に応じた様式を使用する必要があります。

障害年金の診断書様式(全8種類)

障害年金の手続きに用いる診断書には、以下の種類があります。

1.眼の障害用
2.聴覚・鼻腔機能・平衡機能・そしゃく・嚥下機能・音声又は言語機能の障害用
3.肢体の障害用
4.精神の障害用
5.呼吸器疾患の障害用
6.循環器疾患の障害用
7.腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用
8.血液・造血器・その他の障害用

どの診断書を使用するかによって、評価される項目(生活能力、労働能力、検査数値など)が異なります。

そのため、

  • 障害の実態に合った診断書様式を選ぶこと
  • 日常生活や就労状況が正確に反映されるよう記載してもらうこと

が、適切な等級認定を受けるために非常に重要です。

障害等級の判断は、とても分かりにくいものです。ご自身の状況でどう考えればよいか迷われたときは、一人で悩まず、当事務所へお気軽にご相談ください。

社会保険労務士梅川 貴弘

社会保険労務士
梅川 貴弘

障害年金の障害認定基準とは?等級の考え方と判断のポイント

お問合せ

ご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。
専門スタッフが丁寧に対応いたします。

0120-940-468

無料相談(平日9-17時)

30秒で無料診断

障害年金の受給可能性を診断

対応地域

全国に対応(エリア一覧を見る

初回相談は
無料です