ご依頼の経緯
K様(50代・女性)は20代の頃、交際相手との別れをきっかけに強い精神的不調を感じるようになり、心療内科を受診されました。以降、うつ病と診断され、断続的に通院を続けながら生活してこられました。30年以上にわたる病歴の中で、就職・退職を繰り返し、症状は不安定な状態が続いていました。
現在はご結婚され、ご主人の支えを受けながら生活されていますが、体調が悪いときには一日中寝たきりになってしまい、家事もままならず、働くことも困難な状況が続いていました。
そのような中、当事務所のホームページをご覧になり、「自分でも受給の対象になるのか」とお問い合わせいただきました。
担当社労士のコメント
K様のケースでは、最も大きなポイントが「30年以上にわたる病歴の整理」と「初診の証明」でした。
K様は20代の頃に初めて心療内科を受診されていましたが、当時の医療機関にはすでに10年以上通院されておらず、カルテが残っていない可能性がありました。ところが、幸いにも初診当時のカルテが保存されており、正式に「受診状況等証明書」を取得することができました。
次に課題となったのが、「病歴・就労状況等申立書」の作成です。K様の病歴は30年以上にわたり、記憶もあいまいになっている部分が多く、当時の状況を整理する作業は簡単なものではありませんでした。K様には、「どんな時期に、どのような支障があったか」「どんな職場で、どのように退職したか」「通院はどのように続けていたか」などを、思い出していただきながら丁寧に時系列で整理していきました。
また、K様は現在、生活の多くの場面でご主人の支援が不可欠な状態です。こうした日常生活の実態を、診断書に正確に反映してもらえるよう、事前に医師宛の参考資料を作成し、K様の生活の困難さを医師に具体的に伝えるよう工夫しました。
結果として、障害基礎年金2級(年額約80万円)が認定され、K様は今後、年金による経済的支援を受けながら、無理なくご自身のペースで生活を続けていくことができるようになりました。
お客様からのメッセージ
「20代のころからずっとメンタルの不調に悩まされてきましたが、うつ病で障害年金がもらえるなんて考えたこともありませんでした。「もっと早くこの制度を知っていたら…」という思いもありますが、今は感謝の気持ちでいっぱいです。もし同じように悩んでいる方がいたら、ぜひみのり社労士事務所さんをおすすめしたいと思います。」
※プライバシー保護のため、一部内容を変更・加工して掲載しています。