ご依頼の経緯
R様(40代・女性)は10年ほど前、育児・仕事に加え、お子さまの学校での役員活動が重なり、心身に大きな負担を感じておられました。次第に動悸や息切れといった身体症状が現れるようになり、最初は循環器内科を受診されましたが、身体的な異常は見つかりませんでした。
その後、心療内科を紹介され、パニック障害と診断。その後、より良い治療を求めて転院を繰り返しましたが、不安定な状態は長く続き、現在は双極性障害と診断され、通院を続けています。
仕事については、ご実家が経営する会社で業務を手伝う形で在籍していましたが、体調が安定せず、両親の理解と配慮により、形だけ在籍を継続しているという状況でした。
そのような中、将来の経済的な不安が大きくなり、「自分は障害年金は無理なのでは」と思いながらも、当事務所にお問い合わせをいただきました。
担当社労士のコメント
R様のご相談では、「就労の実態はどうか」という点が審査上の大きなカギとなりました。
障害年金の審査では、「働いている=障害が軽い」と判断されやすい傾向があります。R様の場合、ご実家が経営する会社に籍を置いており、一見すると「就労中」と捉えられる可能性がありました。しかし実際には、体調が安定せず、まったく出勤できない月もあり、業務内容もかなり限定されたものでした。しかも、出勤日程の自由化や急な欠勤への対応など、家族の理解による特別な配慮があってこそ、籍を残せていたという状況でした。
このような実態をきちんと審査側に伝える必要があるため、業務内容、就労時間、欠勤の頻度、職場で受けている配慮の内容などを具体的に整理しました。そのうえで、医師に提出する報告書としてまとめ、診断書に実情が的確に反映されるよう依頼しました。
実態を正確に反映した申請書類を準備した結果、障害厚生年金2級(年額約160万円)が無事に認定されました。
お客様からのメッセージ
「少しでも仕事をしていると、障害年金はもらえないと思っていました。無事に年金が認定されたときは、本当にホッとしました。丁寧に話を聞いてくださり、ありがとうございました。」
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