社会保険労務士
梅川 貴弘
うつ病などの精神疾患を抱えて、働きたくても働けずに困っている人たちに向けて障害年金の請求代行サポートを開始。
現在は、社会保険労務士7名、日本年金機構勤務経験者4名の専門チームで、全国のうつ病等で悩む方々の障害年金請求手続きを支援している。
[うつ病などの障害年金請求代行]
障害年金証書が届いたけれど「どう見ればいい?」「いつ振り込まれる?」と疑問に感じていませんか。
この記事では、年金証書の見方、いつ届くのか、証書が届いた後の流れ、年金振込通知書、再発行方法までわかりやすく解説します。
目次

障害年金の申請(請求)を行い、受給が認められると「年金証書」が送られてきます。これは、日本年金機構が発行する公的な証明書で、障害年金の受給資格があることを証明する大事な書類です。届いたら大切に保管しておきましょう。
また、証書が届いたあとには「年金振込通知書」という別の書類も送られてきます。こちらは実際の振込額などが記載されている書類で、役割が異なるため混同しないように注意しましょう。
障害年金の申請をしてから証書が届くまでには、申請からおおよそ3か月〜4か月程度が目安とされています。
ただし、審査状況や書類の内容、審査件数などによっては、それ以上の期間がかかることもあります。審査が完了し支給認定されると、まず年金証書が郵送され、その後に年金振込通知書などの書類が順次届く流れになります。
障害年金の証書には、年金の受給内容に関する重要な情報が記載されています。
さまざまな項目があり戸惑ってしまうかもしれませんが、まずは、特に重要なポイント3つを一緒にみていきましょう。
証書が届いている方は、お手元に用意して実際に見ながら確認してみてください。

まず確認したいのが「障害等級」です。障害年金には等級があり、1級・2級・3級(※3級は障害厚生年金のみ)のいずれかが認定されます。
等級の数字が小さいほど障害の程度が重く、支給される年金額も高くなります。そのため、自分がどの等級として認定されているのかを確認することが重要です。
なお、「2級」「3級」といった等級に加えて、「2級16号」のように号まで記載があります。この号は「どの基準で認定されたか」を示すものですが、基本的には何級かを確認すれば問題ありません。
次に確認しておきたいのが「受給権を取得した年月」です。これは、障害年金を受け取る権利が発生した時期を示しています。
障害年金は、この受給権を取得した年月の翌月分から支給される仕組みになっています。そのため、実際にいつから年金が発生しているのかを把握するうえで重要な項目です。
また、遡及請求を行った場合には、この年月を見ることで結果の内容をある程度読み取ることができます。もし証書に記載されている年月が申請した年月と同じ場合は、過去にさかのぼっての支給は認められず、「事後重症」として認定されたということを示しています。
一方で、障害認定日の属する年月が記載されている場合には、遡って年金が認められたことになります。この場合、初回振込の際に過去分の年金がまとめて支給されます。
「次回診断書提出年月」も重要な確認ポイントです。障害年金には、「永久認定」と「有期認定」という2つの認定方法があります。
有期認定の場合は、一定期間ごとに診断書を提出し、障害の状態を確認する必要があります。この欄に記載されている年月が、次回の更新時期となります。
認定期間は通常1年から5年の範囲で決まり、更新月は誕生月となります。少なくとも、この更新時期が来るまでは、原則として障害年金の支給が停止することはありません。
なお、この欄に日付の記載がなく「***」と表示されている場合は、永久認定となります。
特に、うつ病や発達障害などの精神障害の場合は、有期認定となるケースが多いため、この日付を見落とさないようにしましょう。
社会保険労務士
梅川 貴弘

まずは重要なポイントを確認しましたが、証書には他にもさまざまな情報が記載されています。ここからは、実際の証書の流れに沿って、上から順番に内容を確認していきましょう。

①基礎年金番号
「基礎年金番号」は、年金制度の中で個人を識別するための番号です。障害年金だけでなく、老齢年金や遺族年金などの手続きでも使用される重要な番号です。
➁年金コード
「年金コード」とは、受給している年金の種類を示す番号のことです。
日本の公的年金では、老齢年金や障害年金、遺族年金など、さまざまな種類の年金があります。そのため、日本年金機構ではそれぞれの年金の種類を区別するために年金コードを設定しています。
障害年金の場合、主に次のような年金コードが使われます。
③受給権を取得した年月
「受給権を取得した年月」とは、障害年金を受け取る権利が発生した時期を示しています。この年月の翌月分から年金が支給されるため、支給開始のタイミングを把握するうえで重要な項目です。
④支払開始年月
障害厚生年金の支給が開始される年月です。
「③受給権を取得した年月」の翌月となります。(時効消滅により、実際の支払開始年月とは異なる場合があります)
⑤基本となる年金額
厚生年金の加入期間や支払った保険料を元に算出された、報酬比例の年金額になります。
⑥加給年金額または加算額
障害厚生年金1級または2級の受給権者によって生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合には、配偶者の加算額が記載されます。
⑦年金額
最終的な障害厚生年金の年額です。
ちなみに、この年金額は支払開始年月における年度の支給額であり、現在の年金額とは異なることがあります。
障害厚生年金1級または2級の場合、この額と障害基礎年金の年額を合わせた額が、支給される障害年金の年額となります。
⑧支払開始年月
障害基礎年金の支給が開始される年月です。
「③受給権を取得した年月」の翌月となります。(時効消滅により、実際の支払開始年月とは異なる場合があります)
⑨基本となる年金額
国民年金の年金額は、障害等級ごとに定額です。
⑩加算額
障害基礎年金の受給権者によって生計を維持されている、対象となる以下の子どもがいる場合には、子の加算額が記載されます。
⑪年金額
最終的な障害基礎年金の年額です。
ちなみに、この年金額は支払開始年月における年度の支給額であり、現在の年金額とは異なることがあります。
⑫障害の等級
1級・2級・3級(※3級は障害厚生年金のみ)のいずれかが記載されています。
等級によって受け取れる年金額が変わるため、自分がどの等級に認定されているかを改めて確認しておきましょう。
⑬診断書の種類
提出された診断書の種類が記載されています。精神の障害の場合は「7」になります。
⑭次回診断書提出年月
「次回診断書提出年月」には、次回の更新時期が記載されています。
一方で、「***」と表示されている場合は永久認定となり、更新手続きは不要です。

障害年金の受給が決定し、年金証書が届いたからといってすぐに年金が振り込まれるわけではありません。一般的には、年金証書が日本年金機構から送付されてから、初めて年金を受け取るまで、おおむね50日程度かかるとされています。
障害年金は通常、決定日の翌月または翌々月の15日に初回の年金が振り込まれるケースが多いです。
目安としては、月の前半に決定された場合は翌月15日、月の後半に決定された場合は翌々月15日となることが一般的です。ただし、手続き上の調整が必要な場合には、振込が遅れることもあります。
ここからは、年金証書が届いた後の一般的な流れについて解説します。
障害年金証書が届いた後、初回の年金が支給される月の10日頃になると、「年金振込通知書」または「年金支払通知書」が届きます。この書類には、実際に支給される年金額や支給対象となる期間などが記載されています。
年金振込通知書が届いたあと、指定した口座に障害年金が振り込まれます。遡及請求が認められた場合は、初回の振込時に過去分の年金がまとまって入金されます。
年金は原則として、偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の15日に振り込まれます。なお、15日が土日祝日に当たる場合は、その直前の平日に振込が行われます。
また、各定期月に受け取る年金は、その月の分ではなく、前の2か月分が支払われる仕組みになっています。
例えば…
2月の受取り→前年12月と、1月の2か月分
4月の受取り→2月と、3月の2か月分
ただし、認定後の初回振込については例外的に奇数月に行われることがあります。
障害年金は申請してから審査が完了するまで一定の期間がかかります。そのため、最初に振り込まれる年金には、審査期間中の分が含まれることがあり、初回振込の金額が通常より多くなるケースがあります。
社会保険労務士
梅川 貴弘

もし年金証書をなくしてしまった場合でも、再発行の手続きを行うことができます。慌てず手続きを進めましょう。
年金証書の再発行を希望する場合は、「年金証書再交付申請書」を提出します。
この申請書は、年金事務所または街角の年金相談センターで受け取ることができるほか、日本年金機構のホームページからダウンロードすることも可能です。
また、障害基礎年金のみを受給している方の場合は、市区町村の国民年金窓口でも再交付申請書を入手することができます。
さらに、ねんきんダイヤル(0570-05-1165)に電話をすることで、再交付申請書を郵送してもらうことも可能です。
再発行された年金証書は後日郵送で届きます。新しい証書が手元に届いたら、今後の手続きに備えて紛失しないよう大切に保管しておきましょう。
共済組合等から発行された年金証書については、日本年金機構ではなく、それぞれの共済組合等から再発行されます。該当する場合は、各共済組合等へ問い合わせましょう。
障害年金を申請したあと、「なかなか証書が届かない」と不安に感じる方も多いと思います。一般的には申請から3か月〜4か月ほどで証書が届くことが多いですが、審査状況によってはそれ以上かかることもあります。
もし長期間経っても結果が届かない場合は、日本年金機構に問い合わせることで、審査状況を確認できる場合があります。
また、審査の結果、障害年金が認められなかった場合には、「不支給決定通知書」が送付されます。結果に納得がいかない場合は、不服申し立てや再請求を検討しましょう。

障害年金証書があることで、利用できる制度や支援があります。ここでは、障害年金の証書によって受けられる主なメリットについても紹介します。
障害年金1級または2級に認定されている場合は、国民年金保険料の法定免除を受けることができます。
法定免除とは、国民年金保険料を全額納めなくてもよいとされる制度です。障害年金を受給している期間については、国民年金保険料の納付が全額免除されるため、経済的な負担の軽減につながります。
法定免除を希望する場合は、市区町村の国民年金担当窓口または年金事務所で、年金証書を提示して手続きを行いましょう。
精神障害の方の場合、精神障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)の申請において、年金証書を利用できる場合があります。
通常、精神障害者手帳を申請する際には、手帳用の診断書を提出する必要があります。しかし、市区町村の窓口に年金証書などを持参し、障害年金を受給していることを伝えることで、手帳の申請ができます。
ただし、身体障害者手帳や療育手帳には適用されないので注意が必要です。
障害年金の「年金証書」は、障害年金の受給が正式に決定したことを証明する大切な書類です。証書が届いたら内容を確認し、年金額や障害等級、次回診断書提出年月などを把握しておきましょう。
さらに、障害年金証書があることで、国民年金保険料の法定免除や精神障害者手帳の申請など、利用できる制度もあります。証書は各種手続きで提示を求められることもあるため、大切に保管しておくことが重要です。
もし障害年金証書を紛失してしまった場合でも、再発行の手続きを行うことが可能です。落ち着いて手続きを進めましょう。
障害年金の申請をしてから証書が届くまでには、申請からおおよそ3か月〜4か月程度が目安とされています。
ただし、審査状況や書類の内容、審査件数などによっては、それ以上の期間がかかることもあります。
障害年金の受給が決定すると、通常は決定日の翌月または翌々月の15日に初回の年金が振り込まれることが多いです。ただし、手続き上、振込が遅れることもありますので、不安な場合は年金事務所へ問い合わせてみましょう。
障害年金の更新手続きを行い、引き続き受給が認められた場合でも、新しい年金証書は送られてきません。大切に保管しておきましょう。
年金証書を紛失した場合でも、日本年金機構で再発行の手続きを行うことができます。落ち着いて手続きを進めましょう。