ご依頼の経緯
K様(20代・女性)は、中学生のときに心療内科を受診しましたが、症状は軽度であり短期間で改善し、その後は通院もなく通常の学生生活を送っていました。高校・大学でも問題なく生活していましたが、20代になって突然幻聴が現れ、ご両親に連れられて再度精神科を受診。統合失調症の診断を受け、以降は治療を継続しています。
症状は不安定で、人の目を極端に気にするなどの強い恐怖感から、外出も困難な状況が続き、大学は休学。その後、7年かけて卒業したものの、就職はできず、自宅で療養する日々を送っていました。
ご本人が他者とのやり取りに強い不安を感じていたため、ご両親が代理で当事務所にご相談くださいました。
担当社労士のコメント
K様のケースでは、中学生時代の通院歴が初診とされてしまうと、障害認定日が20歳となり、その時点では大学に通学していたため、遡及請求が難しい状況でした。しかし、当時の受診後は症状も落ち着き、その後は通院もなく、高校・大学生活を問題なく送られていたことから、「社会的治癒」が成立する可能性があると判断しました。
そこで、ご両親からヒアリングした内容をもとに、学生生活に支障がなかったこと、通院もしていなかったことを病歴・就労状況等申立書に丁寧に記載。20代で再び幻聴が出現した時点を「再発=新たな初診」と位置づけ、医師にもその背景を説明した上で、報告書を提出し、診断書に正確な情報を反映してもらいました。
結果として、20代での初診が認められ、障害基礎年金2級の認定とともに、遡及額約400万円を受け取ることができました。
お客様からのメッセージ
「今回のように社会的治癒という仕組みがあると知り、改めて専門家にお願いして本当によかったと思います。ありがとうございました。」
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