ご依頼の経緯
S様(20代・女性)は、高校時代に不登校気味となり、心療内科を受診。不安障害と診断されました。大学卒業後も就労には至らず、外出も困難な生活が続き、引きこもりの状態が長く続いていました。
しばらくして治療を再開し、うつ病の診断を受けました。体調がやや安定したタイミングで、週2日のアルバイトを始めたものの、体調不良により出勤はままならず、月に数回しか出勤できない状態でした。そのようななか、娘を心配したお母様がインターネットで当事務所を見つけ、ご相談いただきました。制度のこともよく分からず、どこから手をつければよいのか分からない状態だったとのことです。
担当社労士のコメント
S様の場合、「アルバイトをしている=働けている」と誤解されるリスクがありました。しかし実際には、出勤は不安定で生活の大部分をお母様がサポートしており、自立した生活には程遠い状況でした。
そこで、S様ご本人だけでなく、お母様からも詳しく生活状況をヒアリング。買い物や家事、服薬管理など、日常生活の多くをお母様が担っている実態が明らかになりました。この内容を基に、就労状況の実態や生活支援の様子を報告書としてまとめ、主治医に提出。診断書に正しく反映していただきました。
また、S様ご本人は遡及請求を希望されていましたが、20歳時点での診断が「不安障害」であり、対象となる傷病名ではないことをご説明。ご理解いただいたうえで、できる限り早期に事後重症による請求(申請)ができるよう、手続きを迅速に進めました。その結果、障害基礎年金2級(年額約80万円)が認定され、継続的な経済的支援が得られることになりました。
お客様からのメッセージ
「制度が難しくて理解できなかったけれど、丁寧に説明してくれて分かりやすかったです。安定した収入があることで、心にも少しゆとりが生まれました。ありがとうございました。」
※プライバシー保護のため、一部内容を変更・加工して掲載しています。