ご依頼の経緯
M様(40代・男性)は双極性感情障害により、長年通院されていましたが、気分の波が大きく、活動的になる時期と強い抑うつ状態を繰り返しており、安定した就労が難しい状況でした。調子が良い時期には働こうと試みるものの、無理をしてしまい、その反動で強い抑うつ状態に陥り、結果として退職してしまうというサイクルを繰り返していました。日常生活においても波が大きく、安定した生活を送ることが難しい状態が続いていました。
本来であればもっと早い段階で障害年金の対象となる可能性がありましたが、制度の理解が難しく、申請(請求)のタイミングを逃してしまっていました。「今からでも申請できるのか」「過去分も対象になるのか」という点に不安を感じ、当事務所へご相談いただきました。
担当社労士のコメント
今回のケースで重要だったのは、「躁状態とうつ状態、それぞれの生活実態を分けて整理すること」です。
双極性感情障害の場合、「調子が良い時もある」という点が、かえって審査上の誤解につながることがあります。一時的に活動的になる時期だけを切り取られると、「日常生活は問題ないのではないか」と判断されてしまう可能性があるためです。
しかし実際には、躁状態では判断力の低下や過活動によるトラブルが生じやすく、その後のうつ状態では強い無気力や抑うつにより日常生活が著しく制限されます。重要なのは、この“波”そのものが生活や就労の安定を妨げているという点です。
そこで今回は、ヒアリングを通じて躁状態時とうつ状態時それぞれの具体的な生活状況を整理しました。例えば、躁状態では無理な行動をとってしまうこと、対人関係でトラブルが起きやすいこと、一方でうつ状態では外出が困難になることや身の回りのことができなくなることなど、実態を具体的に書類へ反映しました。
障害年金の審査では、「継続して安定した生活が送れるかどうか」が重要な視点となります。そのため、単に一時的な状態ではなく、長期的に見た生活の不安定さを伝えることがポイントです。
結果として、障害基礎年金2級(約83万円)に加え、約250万円の遡及分も認められる形となりました。
お客様からのメッセージ
これまで何度も仕事に挑戦しては続かず、自分でもどうしていいか分からない状態でした。障害年金についても気になってはいましたが、「今さら申請しても遅いのでは」と思っていました。サポートしていただいたおかげで無事に受給が決まり、今後の生活に少し安心感が持てるようになりました。
※プライバシー保護のため、一部内容を変更・加工して掲載しています。
