ご依頼の経緯
N様(30代・女性)は、自閉症の特性から、自分の体調や生活上の困りごとを言葉にして相手へ伝えることに難しさを抱えていました。特に困っていたのが、医療機関を受診した際の医師とのやり取りです。診察で体調や普段の生活について質問されても、何を、どのように答えればよいのか分からず、実際に困っていることを十分に医師へ伝えられずにいました。
障害年金についても、自分でこれまでの経過や生活状況を整理して進めることは難しいと感じていたため、専門家に申請(請求)手続きを依頼したいと考えていました。
また、N様には男性に対する強い恐怖心があり、「できれば女性に対応してもらいたい」というご希望もありました。障害年金の手続きでは、幼少期から現在までの出来事や日常生活の状況など、本人にとって話しにくい内容まで詳しく確認する必要があります。そのため、安心して話せる環境で手続きを進められることも、N様にとって重要な条件でした。
当事務所では、こうしたご事情にも配慮しながら、N様のペースに合わせてサポートすることになりました。
担当社労士のコメント
今回のケースで重要だったのは、N様がご自身では医師へ十分に伝えることが難しかった「実際の日常生活の状況」を、診断書や申立書へ適切に反映することでした。
障害年金では、病名だけではなく、症状によって日常生活や社会生活にどの程度の支障が生じているかが重要です。しかし、発達障害がある方の場合、自分の困りごとを診察の場でうまく言葉にできず、実際には多くの支援を必要としていても、その状況が医師へ十分に伝わっていないことがあります。
そこで当事務所では、幼少期から現在までの経過を一つずつ振り返り、学校生活や就労、現在の日常生活でどのような困難があったのかを整理しました。本人にとっては「昔から当たり前だったこと」でも、詳しく確認することで、発達特性による支障が見えてくることがあります。
ヒアリングした内容は病歴・就労状況等申立書へ反映するとともに、診察だけでは伝えきれない生活実態を医師に把握してもらえるよう報告書を作成しました。完成した診断書についても、実際の生活状況やこれまでの経過と大きな食い違いがないか確認したうえで、日本年金機構へ提出しました。
その結果、障害基礎年金2級に認定され、さらに、障害認定日時点についても受給が認められたことで、5年分の遡及請求も認定されました。
お客様からのメッセージ
自分ではうまく説明できなかったことも整理してもらい、医師に伝えるための資料にもまとめてもらえたので、とても助かりました。
障害年金2級が認められ、さらに5年分を遡って受給できることになり、依頼して本当に良かったと思っています。
※プライバシー保護のため、一部内容を変更・加工して掲載しています。
